To create a more sustainable and better shared future.
2021年は 、私たち日本のコカ・コーラシステムにとって、ESG経営を強く推し進めることができた1年でした。COVID-19の困難はまだ完全に過ぎ去ってはいませんが、私たちの事業がパンデミック以前よりもさらに強く、またサスティナブルになったことは、多くの兆候からも明らかです。今日、サスティナビリティーは私たちの事業のあらゆる側面に統合され、未来の成長に欠くことのできない要因となっています。私はこれらの取り組みを推進することこそが 、コカ・コーラの事業目的である「Refresh the World. Make a Difference.(世界中をうるおし、さわやかさを提供すること。前向きな変化をもたらすこと。)」の実現につながると確信しています。私たちの昨年の歩みについてお話しします。
資源(Resources)では、持続可能な容器への取り組みがさらに加速しました。2021年、私たちは「コカ・コーラ」などの旗艦ブランドに100%リサイクルPETボトルを導入し、国内の清涼飲料事業におけるサスティナブル素材※1使用率を40%まで高めることができました。現在※2、日本国内で販売する5ブランド、38製品に100%リサイクルPETボトルを使用、ラベルレス製品は「コカ・コーラ」の新ラベルレスボトル(350ml)を含め 、8ブランド18製品にまで拡大しています。また従来の42gから27gに軽量化した「コカ・コーラ」700mlPETボトルを導入するなど、容器に使用するプラスチックの削減も進めました。これらを通じて 、コカ・コーラシステム全体で年間約26,000トンの温室効果ガス(GHG)排出量と、約29,000トンの新たな石油由来原料プラスチックの使用量を削減できる見込みです※3。また10月には、日本国内のバリューチェーン全体における温室効果ガス(GHG)を2030年までにスコープ1、2において50% 、スコープ3において30%(いずれも2015年比)削減する目標を策定しました。これはザコカ・コーラカンパニーが全世界で達成を目指す水準を上回る、日本のコカ・コーラシステム独自の目標です。前述の通り100%リサイクルPETボトルの導入をはじめとした容器の革新は、GHG削減の観点からも極めて重要な意味を持っています。また、すでに私たち日本コカ・コーラの渋谷本社ビルと守山工場の電力は再生可能エネルギーで賄われており、今後はシステム全体に導入を広げていく計画です。
多様性の尊重(Inclusion)でも、大きな前進がありました。私たちはこの1年、女性リーダーの発掘と育成に焦点を当てた社内プログラム「AccelerateHER」などに取り組みました。 昨年終了時点では、私たちの女性管理職比率は約40%※4にまで高まっています。 私たちは2025年までに女性管理職比率50%を目指しており、それは十分に可能だと考えています。また5月には、日本のコカ・コーラシステム全社において、同性パートナーに対応した就業規則の改訂を完了しました。これらの取り組みが評価され、職場におけるLGBTQへの取組指標 「PRIDE指標2021」でも最上位のゴールドを受賞しました。私たちが多様性を重視するのは、ひとえに、私たちが向き合う市場やお客様が多様性に満ちているからです。多様性と受容性は、組織においても社会においても、イノベーションの源泉です。
地域社会(Communities)では、全国の自治体やNPO・NGOのみなさまと相互理解を深め、関係をさらに深化することができた1年でした。東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会では、全国に3,722台設置された支援自販機を通じて160,252,939円の寄付を行いました。10~11月には全国36カ所でシステムの従業員など1,100人が「国際海岸クリーンアップ」に参加し、ごみ袋491袋分のごみを回収しました。 また、お客様、パートナー様と容器の回収・リサイクルにおいて協業する機会もますます増えています。
私たちの願いは、より持続可能で、より良い共通の未来を創ることです。私たちコカ・コーラは、正しい方法で事業を行うことを通じ、人々の生活、地域社会、そして地球環境にポジティブな変化をもたらしてまいります。
※1 サスティナブル素材:ボトルtoボトルによるリサイクルPET素材と、植物由来PET素材の合計
※2 2022年4月時点
※3 対象製品合計、2021年出荷実績に基づく2022年販売予測当社試算
※4 2021年12月時点
ホルヘ・ガルドゥニョ
日本コカ・コーラ株式会社 代表取締役社長