TCCF、印旛沼流域における水資源保全プロジェクトのため、
WWFジャパンに75万ドル(約1億2千万円)を助成


2026-10-30

米国The Coca‑Cola Foundation(TCCF)は、公益財団法人世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)に対し75万ドル(約1億2千万円)を助成しました。本助成金は、2026年11月より千葉県の印旛沼流域で開始される、自然を活用した解決策(Nature-based Solutions:NbS)を用いた水資源保全プロジェクトの運営および実施に活用されます。


印旛沼流域の現状と助成の背景
日本の三大河川の一つである利根川水系に位置する印旛沼流域は、人々の暮らしを支える水源として重要な役割を担う一方、長年にわたり水害対策が重視されてきた地域でもあります*1。急速な都市化や土地利用の変化により耕作放棄地や放置林が増加し、土壌の荒廃による降雨時の地表流出の増加、湧水の減少、生物多様性の喪失といった課題が生じています*2,3。こうした状況を踏まえ、TCCFは放置林の再生やNbSを通じて生態系機能の回復を目指すWWFジャパンの取り組みを支援し、水資源保全と生物多様性の回復、さらには浸水リスク緩和など気候変動へのレジリエンス強化に貢献することを目指します。


プロジェクト概要:「NbSを活用した水資源保全活動
」
主に以下の3つの活動を実施します。

1. NbSによる直接的な地下水涵養
管理放棄された森林の整備、放棄水田の湿地化、雨水を貯留・浸透させるレインガーデンの設置などを行い、自然の水循環機能の回復と地表流出の抑制を図ります。

2. 流域コンソーシアムの設立とステークホルダーの巻き込み
企業、自治体、金融機関、NGOなどを巻き込んだマルチステークホルダーによるコンソーシアムを設立し、自立的かつ持続可能な運営基盤を構築します。

3. 普及啓発と全国への波及
地域住民やステークホルダー向けのセミナー等の開催に加え、プロジェクト最終年度には「全国流域サミット」を開催し、各地の知見や流域保全の重要性を全国へ共有・波及させることを目指します。


The Coca‑Cola Foundationプレジデント カルロス パゴガ 氏 (Carlos Pagoaga)
「自然を活用した解決策は、長期的なレジリエンスの構築に向けた水資源保全に欠かせません。利根川水系・印旛沼流域におけるWWFジャパンの革新的なプロジェクトは、地域社会や産業を支えることを目指しています。本プロジェクトが、日本の他の流域にとっても先進的な事例となることを期待しています」


WWFについて
https://www.wwf.or.jp


*1: 公益財団法人印旛沼環境基金「沼と流域の状況」第1章「印旛沼の歴史」より
https://www.i-kouiki.jp/imbanuma/environment01.html
*2: 千葉県印旛農業事務所・千葉県北部林業事務所『第7次 印旛地域農林業振興方針』より
https://www.pref.chiba.lg.jp/ap-inba/documents/shinkouhoushin07.pdf
*3: 印旛沼流域水循環健全化会議『印旛沼流域水循環健全化計画 第3期行動計画』より
https://inba-numa.com/wp/wp-content/uploads/2022/03/dai3kikoudoukeikaku_2022.pdf