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緑茶のトクホ「綾鷹 特選茶」開発秘話「トクホでも美味しい緑茶」ができるまで

「トクホでもおいしい緑茶」ができるまで、椅子に座り向かい合って緑茶飲料誕生秘話を話す古池恵美さんと長安真智子さん

「トクホでも急須でいれたようなおいしい緑茶を!」 私たちの共通の願いがようやく実現しました。

日本コカ・コーラ マーケティング本部 ティーカテゴリー 緑茶グループ マネージャー 古池恵美

コカ・コーラ東京研究開発(R&D)センター 製品開発ティーグループ プロジェクト マネージャー 長安真智子

この秋、発売されたのは、日本コカ・コーラ社にとって初となるトクホの緑茶「綾鷹 特選茶」。急須でいれたような本格的な味わいの緑茶として人気が高い「綾鷹」ブランドらしく、その「味」が話題となっています。製品開発担当の長安真智子さんとマーケティング担当の古池恵美さんのお二人に、「機能性」と「おいしさ」の両面を追求した「綾鷹 特選茶」の誕生秘話を語っていただきました。

■ 消費者が求めているのは「おいしい」トクホの緑茶飲料

古池 トクホの「綾鷹 特選茶」がこの秋、ようやく発売になりました。消費者のみなさんに「おいしい」といっていただけるトクホの緑茶が出来上がったのではと、ワクワクしているのですが、開発者としてはいかがですか?

長安 そうですね。「綾鷹」の特徴である、急須でいれたような本格的な味わいの緑茶に仕上がったと私自身は思っているので、多くの方に実感していただけたらなと思います。

古池 もともと日本コカ・コーラ社は、これまでもいくつものトクホ飲料を開発し、昨年はトクホの「コカ・コーラ」も誕生しましたよね。お茶もブレンド茶のトクホ飲料はありましたが、「緑茶」はなかった。日本人のニーズの高い「緑茶」でトクホ飲料が実現できたらという思いがマーケティングチームにはずっとあんたんです。

長安 そこで、「綾鷹」のトクホ飲料だったのですよね。

古池 緑茶のトクホ飲料はすでに他社で製品化されていたので、うちで開発するからには、やはり「味」にこだわりたいと考えました。消費者の意識を調査したところ、トクホのお茶飲料に関しては、機能性はもちろんですが、「味」への要望が多かったんです。トクホ飲料の機能性は毎日の生活の中に取り入れて継続してこその効果だと思うのですが、特にお茶は食事と一緒に飲まれる機会が多く、そのためには「おいしい」ことがいかに大切かを改めて感じました。おいしくなければ続かない。そこで、敢えて「急須でいれたようなおいしさ」にこだわっている「綾鷹」ブランドからのトクホ飲料を提案したんです。

長安 開発チームでは、まず関与成分の選定から始まりました。トクホ飲料としての機能性を満たして、なおかつ消費者のニーズに応えられ、できるだけ味に影響が少ない等の条件を満たしたのが、今回配合した難消化性デキストリンです。食事と一緒に摂ることで、食事中の「糖」と「脂肪」にアプローチできるというのも魅力でした。

古池 「綾鷹」ブランドはおいしさへの信頼感があり、幅広い層から支持されていますが、特に30~50代の男性に人気が高く、食事中の「糖」と「脂肪」にWにアプローチできるのは、マーケティングの観点からも消費者のニーズにお応えできるのではないかと思いました。時期的にも食欲の秋ですし、年末年始の宴会シーズンも控えています。「綾鷹 特選茶」というネーミングは、「トクホ(“特”保)でも味わいで“選”ばれる緑“茶”」という想いと、「特別に選ばれたお茶」という二つの想いを込めてつけられたものですが、まさにその名前にふさわしい味になったのではないでしょうか。

日本コカ・コーラ マーケティング本部 ティーカテゴリー 緑茶グループ マネージャー、古池恵美さん

古池恵美 Profile 2007年、日本コカ・コーラ株式会社入社。マクドナルドへの営業を担当後、
「い・ろ・は・す」ブランドを経て、「綾鷹 特選茶」のマーケティングを担当。

■1年以上かかってトクホでも急須でいれたような味わいに カギは茶師の「合組」

古池 開発が本格的に始まったのは、2014年からですよね。「綾鷹」ブランドの持つおいしさへの信頼感を裏切らない「味」を生み出すのは大変だったと思います。

長安 そうですね。「綾鷹 特選茶」の味を作り上げるまで、1年以上かかりました。そもそも「綾鷹」は、“本物の緑茶の味を”というコンセプトのもと、上林春松本店にご協力をいただき、急須でいれたような本格的な味に、にごりがもたらす旨みのある味わいを実現しました。それを可能にしたのが、茶師の「合組(ごうぐみ)」という技。さまざまな茶ばの特徴を生かして組み合わせ、よりおいしいお茶に仕上げるのですが、茶師の経験と熟練した技術が緑茶の味を左右するのです。

古池 そこがまさに今回もキーになったのですよね。

長安 はい。関与成分を入れることで、当然、味わいは変わってしまいますので、一から「合組」をし直す必要がありました。茶葉は、同じ産地の同じ品種でも畑の場所が変わると味も異なり、同じ茶葉でも浅蒸し、深蒸しなど茶葉の蒸し加減で味は大きく変わります。煎茶を焙煎するとほうじ茶になり、全く違う味わいになりますが、ほうじ茶も浅炒り、深炒りなど炒り加減によって味が変わります。お茶を入れるお湯の温度、一番茶、二番茶かでも味はガラッと変わる。茶葉はとても繊細で、奥が深いと感じますね。

古池 そうですよね。長安さんとは以前も「紅茶」の製品でご一緒しましたが、その時も感じました。紅茶ももとの茶葉は緑茶と同じで製法が違うわけで・・・。

長安 そうなんです。本当にお茶は奥が深い。その分難しく、またやりがいもあるのですが(笑)。今回も実際に茶葉を組み合わせて、味をみるという作業を地道に続けました。

コカ・コーラ東京研究開発(R&D)センター 製品開発ティーグループ プロジェクトマネージャー、長安真智子さん

長安真智子 Profile 2012年、株式会社コカ・コーラ東京研究開発センター製品開発部門に入社。
「紅茶花伝」ブランドなどの紅茶飲料や緑茶飲料の開発、機能性飲料などの製品開発を担当している。日本茶インストラクター。

■機能があるとは思えないほど 深い旨みを感じる 「おいしい緑茶」に驚き

古池 一番大変だったのはどういうところでしたか?

長安 関与成分の難消化性デキストリンは他の関与成分とくらべて風味に影響がないといわれていますが、繊細な緑茶では風味をまろやかにしたりコクを与える性質があります。そういった風味も活かしながら、急須でいれたようなしっかりしたお茶の味わいをだせるのかということが最大のテーマでした。結局、種類や産地、蒸し具合などが異なる茶葉を数百種類は使ったでしょうか。最終的には、茶葉や入れ方の異なるお茶十数種の組み合わせで、「味」がようやく決まりました。

古池 私、初めて飲んだ時に本当に驚いたんですよ。「おいしい!急須でいれたお茶の味だ」って。本音をいうと、関与成分を入れたトクホの緑茶で本当においしいものができるのだろうかとちょっと不安に思っていたんです。そんな不安を抱いてしまい申し訳なかったなと(笑)。

長安 いえいえ、そういっていただけてうれしいです。私も最初は不安でしたので(笑)。

古池 つい先日、発売前に、メディアの方々に集まっていただき試飲会を行ったんですが、そこでも大好評でした。「綾鷹 特選茶」はおいしいと気に入ってくださって。

長安 そうですが。それは本当にうれしいですね。日本人にとって緑茶はとても馴染みが深い分、味にはとても厳しいと感じています。ですので、緑茶の開発には、口に含んだ瞬間から後味に至るまで、本当に細部にまでこだわらなくてはいけないと思って臨んでいるので。

■食事と一緒に飲むことで脂肪と糖に働く

長安 「綾鷹 特選茶」に配合されている難消化性デキストリンは、食事から摂取した脂肪の吸収を抑え、食後の血中中性脂肪の上昇をおだやかにします。また、食事から摂取した糖の吸収をおだやかにして、食後の血糖値の上昇をおだやかにします。脂肪の多い食事を摂りがちな方、または食後の血糖値が気になり始めた方におすすめです。ぜひ食事と一緒に飲んでいただきたいと思います。

古池 そうですね。続けていただくことが大切だと思いますので、ぜひ毎日の食事の際に習慣にしていただきたいですね、おいしい緑茶ですので、食事との相性は抜群だと思います。男女問わず、どんな世代の方にもどんなシーンでも「おいしい緑茶」として選んでいただけたらと思います。

長安 今日のお話で、「綾鷹 特選茶」の味への自信が深まりました。ぜひ、多くの方に飲んでいただき、また、いろいろな声を聞かせていただき、今後の開発に活かしていきたいと思います。

古池 今後も消費者の方々のニーズに合った喜んでいただける「おいしい」製品を提供していきたいですね。

ペットボトルの「綾鷹 特選茶」

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